酷似名称の療法について

腱引き療法も多くの方が学び全国に広がっていいます。
しかし、最近、筋整流法「腱引き療法」と名称が酷似した名称の療法がホームページで見受けられるようになりました。
腱引き療法を名乗ることができるのは、筋整流法公認腱引き師だけです。
なぜなら、腱引き療法という名称は商標登録をされ、技術共々療法名に於いても保護されているからです。
腱引き療法とは、日本古来の幻の療法として細々でありますが、綿々と伝承されてきたものです。
その伝統療法は、武士道の殺法の裏返しである活法として、免許皆伝者だけが許される口伝に於いてのみ伝承されてきたものです。

自分が考案した療法であるならば、紛らわしい名称は避け、オリジナリティのあるものにしていただきたいと思います。


今回、驚いたのは、「タガミ理論式スジ調整法」という名から「現代腱筋引きタガミ理論式筋筋膜整復法」になっていたことです。
また、ブログでは、「腱引き療法」のブログ記事として掲載しています。

その中で「腱引きの定義がよくわからない」と言っているが、「腱引き技術のエッセンスが含まれていることは否定しません。」となっていて、「父に車で連れられ山間部の腱引きを行っている民家に連れていかれ実際に施術を受け、その記憶が片隅に残っていたからです。」
今でも関東の山間部にはこうした腱引き技術を扱う方はいらっしゃいます。
このあたりは、近年「古式腱引き」とうたっている先生は武術派生とおっしゃっておりますが、別の山間部派生技術であると考えられます。
きっとこの方は、山梨県の韮崎にいたFさんのことを言っているのだと思います。当時は腱引きとは言わず、一発屋またはすじ屋といっていました。
このFさんは私の師匠の兄弟子に当たる方で、腱引きの技は東北の柔術家より伝授されています。
そこで施術を受けたことが伝承を受けたことにはなりません。『山間部腱引き』をどのように技術継承するかも面白い課題の一つです。と嘘吹いています。

前段でも述べましたが、腱引きの技は口伝にて伝承され、それから漏れたエッセンスを利用した方が施術家として残っていたのだと思います。
しかし、多くの方は、お亡くなりになっているか、廃業しているということです。
それではこの「現代腱筋引きタガミ理論式筋筋膜整復法」と腱引き療法の違いを検証してみます。
私の著書と同様な説明書きがなされていますが、考え方や治療法は違いすぎます。

  • 施術の写真が掲載されていますが、腱引き療法でいう逆引きを行っています。
    これは腱を入れのではなく外すときに用いる技で私たちとは真逆な治療法です。
  • ギックリ腰への正しい対処がされていない・・
    「お風呂に入った、、ストレッチをした、、マッサージをした、、」を繰り返します。
    ギックリ腰は、ケガです。残念ながら悪化の最大の原因です。となっていますが、腱引き療法では、入浴などの温熱効果を推奨しています。さらに身体を動かすように指導します。ここでも真逆です。
  • 「30分の施術で直立歩行できるようになった」と書いてありますが...
    症状にもよりますが、私なら5分~15分でしょう!また、1年程度の弟子たちでも30分はかからずに歩かせることは可能です。
  • ぎっくり腰を可動範囲によってタイプ別に分けていますが、腱引き療法では受傷部位によって2種類のタイプ(浮き腰とぎっくり腰)に分類しているだけです。
    タガミ式は症状で治療法か違うようですが、腱引き療法は、原因の違いを見極めて対処します。
  • タガミ式ではコルセットと冷却を強く推奨しているようですが、腱引き療法ではどちらも推奨していません。
    腱引き療法は、人体をテンセグリティ構造として捉えています。
    腰は、胴回りユニットに属し腹腔圧力を再セッティングする施術と運動指導で対応しています。
  • 大きな違いは、ぎっくり腰についての考え方です。
    タガミ式ではギックリ腰は、通常筋肉や筋膜といった組織を傷めています。炎症です。と言っています。
    腱引き療法は、腱紡錘による自己抑制反射の表れであり、炎症ではない定義付けを行っています。

このように同じような名前であっても治療法と考え方は真逆です。
また、腱引き療法は、一治療家による理論でなく、日本を代表する伝統療法として、徳島大学より世界に発信しています。そして、モンゴル国立健康科学大学と徳島大学、私たちの筋整流法との共同研究もおこなわれています。
大学における検証と伝統療法としての今までの実績に基づいて、研究されているのが腱引き療法です。

エビデンスの紹介

腱引き療法における血中検査1
腱引き療法における血中検査2
根拠に基づいた腱引き療法
痛みに関する筋整流法施術効果のエビデンス